2017
4/17
葉桜の季節
最近めっきり暖かくなり、というかむしろ暑さを感じる日さえあります。
この陽気に、通勤路の桜並木はすっかり葉桜になってしまいました。
ちなみに「葉桜」という言葉は、俳句では初夏の季語にあたるそうです。
そして、葉桜と聞いてわたしが真っ先に連想するのは
「葉桜の季節に君を想うということ」という
なんともロマンチックなタイトルの、歌野昌午のミステリー小説です。
これは宝島社が毎年行っている、ブックランキングの「このミステリーがすごい」
通称「このミス」で、2004年国内編の第一位に輝いた作品です。
近年、小説もしくは漫画が映画化される時に
「映像化不可能とされてきた〇〇が待望の映画化」…みたいな
謳い文句を目にすることがよくありますが
この「葉桜の季節に…」に限っては
どんなに撮影技術が進歩しようが
どんなに製作スタッフが頑張ろうが
永遠に映像化は不可能…と言っても過言ではありません。
なぜなら、全編にわたり小説ならではのトリックが隠されているからです。
読者は最後の最後に、超ウルトラ大どんでんがえしをくらいます。
そう、最初の1頁目からあなたはすでに騙されているのです。